ちひろ美術館・東京で開催中の
「ずっと長さんとともに -長新太が描いた子どもの本-」を
見てきました。
長新太と絵本を作る人々の情熱を
心にズバっと感じる素晴らしい展示内容でしたので
絵が好き、絵本が好き、作ることが好き・・な方に
ぜひともオススメです。
2005年に亡くなった長新太。
手がけた書籍は400冊をこえるとか。。
今回はその中で子どもの本をともに制作した
11人の作家とのコラボレーションを中心に紹介されています。
11人の作家とは
谷川俊太郎、筒井敬介、灰谷健太郎、神沢利子・・など
すてきな物語を書く作家達。
谷川俊太郎と長新太。
有名な「目のまどをあけろ」。
今江祥智と長新太。
「おやすみぼくのむぎわらぼうし」。
絵本にはなっていない貴重な原画。
長新太と長新太。
「こんなことってあるかしら?」
物語も長新太の場合はすべてが長新太ワールドですね。
灰谷健太郎と長新太。
「マコチン」のモノクロの挿絵もあります。
小学生の頃に読む
「ろくべえまってろよ」の原画も展示されているので
懐かしく思われる方もいるでしょうか。
こうして11人の作家の方と長新太の作品が
並んでいると・・いかに、その物語を長新太が深く理解し
それぞれの個性を表現したかがわかります。
そしてどれもこれも
はっ!と思わせる 感覚の奥深くに潜むものを
呼び起こすような色や形、、。
普段目で見ているものだけが
『当たり前』ではないのだと教えてくれる気がします。
カチカチに固まって物事を見てはダメさ と。
各作家の皆さんが長新太についての思いや
その絵本についての思いが
原画の横に添えられています。
絵本にまつわるエピソードや
長新太とのエピソードを読むにつれて
『絵本作ること』への真剣な思いが胸に届きました。
長新太の絵も良いですが
私は文章も愉快で大好きです。
「思うこと」。
「まんじゅうの皮とあんこ」という文も展示されていますので
ぜひ読んでみてください。
ププッと笑ってしまいつつも、なるほど。。と思わせる
たのしい文なのです。
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大胆な線と色、構図・・の作品達の中で
この作品も印象的でした。
中川ひろたかと長新太の「はなちゃん」。
なんだか可愛らしいはなちゃんの世界。
長新太の家族への思いもチラリと垣間みれます。
理由は展示を見に行かれるとわかります^^
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美術館の方にお話を伺い
作家の神沢利子さんが長新太の絵を
「生きる喜びを与えてくれる」と表現されたそう。
なるほど、この伸びやかな線が心地よい理由は
そこにあるのか・・と思えました。
約100点にも及ぶ作品の数々。
ちひろ美術館の数ある所蔵作品から厳選しての展示です。
ぜひ足を運んで長新太の世界に浸ってください。
10月27日までの展示です。
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同時開催「ちひろ・絵本づくりの現場」は
次回ご紹介します。
こちらも絵本への思いが伝わる展示でした!
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※写真は美術館の許可を得て掲載しております。
ご了承ください。