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  • 2023.03.19 Sunday
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ちひろとアンデルセン

いわさきちひろ
『にんぎょひめ』より
 
アンデルセンの『にんぎょひめ』の1ページ。
王子を想う15歳の人魚姫の恋心が美しく表現されていて
印象に残る作品です。
 
ちひろさんにとってアンデルセンは
特別な作家。
『人魚姫』『おやゆびひめ』『あかいくつ』『マッチうりの少女』・・
様々な作品を描いています。
 
アンデルセンの物語は
どれも王様やお姫様が華やかなドレスを着て
最後はお城に住み幸せになりました・・という物語であるよりも
その合間の、一生懸命に生きる庶民の暮らしや
人の心の悲しみを描いたものが多い。
 
ちひろさんはそのリアルさと
表現の美しさに共感したのかな。
 
どの物語も何度か描いていますが
その中で表現を模索して迷いも生じた時期もあったそうです。
そんな中、ヨーロッパへの旅で物語の舞台を
実際に歩き、眺めてきたことで
「頭で描いた絵」という悩みから抜け出したそう。
 
いわさきちひろ
旅のスケッチ オーデンセ アンデルセンの生地
 
その社会や風土は物語に大きく影響します。
実際見て感じることで
答えを見つけたのかもしれません。
 
写真などで眺めたりするだけではなく
その目で見て、聞いて感じる事は
大事なことなのですね。
 
 
そして、
ちひろさんの念願だったアンデルセンの「絵のない絵本」を描く事に。
全編モノクロで描かれた大人向けの絵本です。
 
次回はそちらを紹介します!
 

色あせない美しさ

いわさきちひろ
前回ご紹介した「いわさきちひろ展」。
 
ちひろさんの想いとともに
改めてその作品の瑞々しさを感じました。
 
いわさきちひろ
 
美術館の方に
今回は画家としてのいわさきちひろについても
お話を伺いました。
 
子どもが好き ということが
「いわさきちひろ」についてよく伝えられますが
それと同時に、本当に「絵を描くことが好き」な人だった
ということ。
 
子どもの頃から 画家になりたい!という夢を
持ち続け、描くことに貪欲であり続けた のだとか。
 
いわさきちひろ

ふんわりといた作品から滲み出る優しさ
でも、その表現を見つけるためには
多くの葛藤と壁があったそうですが
乗り越え、いわさきちひろらしさ を見つけました。
 
そのきっかけのひとつは
至光社から発行されたシリーズ絵本。
『ぽちのきたうみ』
『あかちゃんのくるひ』
『となりにきたこ』・・などなど。
 
編集者の武市八十雄に刺激され
そのままで良いのだ 描きたいものを描こう!と
チャレンジした絵本シリーズなのだそうです。
 

いわさきちひろ,ぽちのきたうみ
こちらは『ぽちのきたうみ』。
夏がもうすぐの今の季節にぴったりの絵本。
大好きです。
 
いわさきちひろ,ぽちのきたうみ
大胆なレイアウト。
見開きいっぱいに広がる水彩で描かれた美しい海。


またそれとともに、基本となる
デッサンも素晴らしかったのは言うまでもないことですね^^
いわさきちひろ
 

作品のむこうにある表現。
じっと見つめると感じるはず。
 
とくに原画には その力があると思います。
絵本とはまた違う魅力ですね。
 
ぜひ 原画を見て感じて
あたらしい いわさきちひろの魅力を発見してください。
 
+++
ちひろ美術館 東京
『いわさきちひろ展』
『手から手へ展』
8/4まで
 

===
※写真は美術館の許可を得て掲載しております。
 ご了承ください。


ちひろ美術館・東京「いわさきちひろ展」

ちひろ美術館・東京でただいま開催中の
「いわさきちひろ展」。
 
手から手へ展に続きご紹介します。 

どうでしたか?と聞かれたら・・
「いわさきちひろ展」というその展示タイトルの通り
ちひろさんの願ったもの描いたものを
まっすぐに表現した内容でした と答えるかな?
 
ー平和で、豊かで、美しく、可愛いものがほんとうに好きでー
その想いの詰まった作品が並びます。
 
大好きな作品「湯あがりの赤ちゃん」。
 
この作品の子どもの目の先にある
純粋な安心感と暖かな空気感がとても好きです。
「世界中のこども みんなに 平和としあわせを」という
ちひろさんが残した言葉。
 
きっと この赤ちゃんのような気持ちに
子ども達みんながなれますように という想いを感じます。
 

青春時代の若々しい希望を何もかも打ち砕いた
戦争体験があったことが、
私の生き方を大きく方向づけているんだと思います
(いわさきちひろ)

絵本、「戦火のなかの子どもたち」の
挿絵も並んでいました。
 
私は祖母から東京大空襲の体験を聞いたことがありますが
その祖母も、もう何年も前になくなってしまいました。
私の世代、さらに私の子ども達の世代では
戦争は遠い昔の記憶になりつつありますが
ちひろさんはそのむごい体験から
本物が何かを見つけたのではないかなと思います。

美術館の方に 改めていわさきちひろさんの作品について
お話を伺いましたが、印象的だったのは
「子どもをまっさらな存在」として1人の人間として
その尊厳を表現しているのだと思う という
言葉でした。
 
子ども=かわいい それだけではなく
未来や希望、生命力のある存在として
描いていたのかな。
 
「子どもは ぜんぶが未来だし・・・」
というちひろさんの言葉。
きっとそれが 作品で表現されているのです
 
「手から手へ展」と同時に見ると
また深く感じることができる内容です。
 
ぜひ足を運んでみてください。
 
===
「いわさきちひろ展」「手から手へ展」
ちひろ美術館東京 8月4日まで

===
※写真は美術館の許可を得て掲載しております。
 ご了承ください。

ちひろ美術館・東京「手から手へ展 - 絵本作家から子どもたちへ 3.11後のメッセージ-」

ちひろ美術館・東京で開催中の
「手から手へ展」を見てきました。
 
絵本作家から子どもたちへ 3.11後のメッセージ。
 
この展覧会では110人の絵本作家が作品や
言葉でメッセージを発信しています。
 
本当に多くの作品が並ぶ展示室。
ちひろ美術館・東京では、ここまで多くの作品の展示は
今までなかったそうです。
 
作品には作家それぞれの思いが詰まっていて
そこから発せられるメッセージをひとつひとつ
見て読んでいくうちに、とても胸が熱くなりました。
 
 
表現の形、伝えたい気持ちは
それぞれ違います。
 
けれど、子ども達にどんな未来を残していくのか?
という気持ちは皆同じ。
 
この「手から手へ展」の主催者代表である
降谷奈々さんの作品。
 
子どもたちの未来のために
これ以上負の遺産を増やしてはならない。
誰かの犠牲の上に成り立つ
豊かさから決別したい。

降谷さんの言葉です。
  
本当の豊かさとは?
本当の幸せとは?
考えさせられました。
 
 +++
  
美術館の方にお話を伺いました。
この「手から手へ展」は最初は小さな活動だったそう。
声をかけていくうちに、少しずつ増えていき
本当に手から手へ伝わっていったのだとか。 
 
絵本作家という仕事は
日々、子ども達にどのような本を届けるか?
考えている仕事だと思います。
だからこその想い、強く感じました!
  
図書室にあったメッセージカード。
みんなの手の木。
 
こうして、1本の木に葉になります。
 

震災後の様々な出来事、多くの問題に
誰もが何かを感じたと思います。
「私だけ」ではなく、声をあげてみたら
同じように感じている仲間がいて
手をとり、繋いで広がる。
素敵な事だと思います。
そこに未来への希望を感じました。
 
こうして、見てメッセージを受取ることが
またひとつ 手から手へ繋がるのかな。
 
8月4日までですので
ぜひ、足を運んでみてください。
 
===
※写真は美術館の許可を得て掲載しております。
 ご了承ください。

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